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2019.07.29 | スタッフブログ

建物の「モジュール」とは。

建築物の多くは、所定のモジュールが定められています。モジュールを決めることで多くの合理的なメリットがうまれます。「モジュール」とは秩序ある「寸法」または「機能」の基準です。
建築のモジュールには主に、次の3種類があります。
「尺モジュール」 910mm
「メーターモジュール」 1,000mm
「インチモジュール」 1,218mm
この中で、日本の住宅建築にて最も多く使用されるモジュールが経済性に優れる尺モジュールです。空間を構成する要素として用います。

設計をする際には、人が不都合なく動作を行うために必要なスペース(動作空間)を寸法として落とし込んでいく必要があります。これが十分に確保されているかどうかで空間の機能性・快適性は左右されます。 つまり、居心地のよい空間を創るためには、「心地良いモジュール」を意識して設計することが大切です。
モジュールが実際の設計においてどれだけ大事か、テーブルトップと椅子の座面の高さ関係を例にご説明したいと思います。
下の図面はかなり古いですが、プロ用の設計参考書に載っている実際のお店のカウンター断面図です。

これによれば、テーブルトップは1100mm(110cm)、椅子の座面はおよそ800mm(80cm)。ということは、落差は 300mm(30cm)になります。

しかしこれが本当にベストな寸法なのでしょうか?もし今、椅子に座っていらしたら、椅子の座面からテーブルトップまでの差を測ってみてください。300mmが不自然な高さだと感じるはずです。心地良く感じる落差は人によってそれぞれ違い ますが、レストランなどの場合280mmくらいがベスト、バーであれば身を沈める感覚でもう少し落差があってもいいと思います。

とはいえ、使い勝手により条件が違いますので、スケールを片手にああでもないこうでもないと設計をしています。
設計参考書に書かれている寸法は現実に即していなかったり、また人体寸法の基準が古いために、小さくて合わないことが多々あります。ある参考書では男性平均身長165cm、女性平均身長154cmとありますが、現代の統計を調べてみると男性 は171cm、女性は158cmと、およそ5cmの変化があったことがわかります。しかしながら、こうした設計参考書はなかなか新しい本が発行されないため、古い情報や内容のまま、教科書として使われているのが現状です。

参考書はあくまで参考。心地良い空間を実現するためには、それぞれの空間に求められる心地良さのレベルや住まい手に合わせ、調整をしていくことが重要です。

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