青木建設
質問の多い工務店
最後にたどり着いた工務店は、
質問の多い工務店でした。
2020.12.16 | スタッフブログ
天然の木を乾燥させてつくった木材のことを無垢材と呼びます。
もともと日本の家は自然素材の木の家でした。
しかし、戦後大量に家を供給しなければならなくなり、大量生産しやすくコストも抑えられる材料が必要とされました。そして現場の生産性を高めるために「新建材」と呼ばれる、加工済みで接着や塗料などの化学薬品を使用する便利な建材が登場し、住む人のメンテナンスの手間も大幅に減ることから、あっという間に普及しました。
床も壁も新建材が当たり前となり、それに伴って住宅に使われる化学物質が増えていった結果、1990年後半から「シックハウス症候群」が社会問題となりました。
住宅の新建材や家具などに使われた化学物質で揮発しやすいものが室内にたまり、頭痛や目、鼻、のどなどの痛み、めまいや吐き気、不快感、さらには化学物質過敏症などの症状を引き起こしたというものです。
これをきっかけにおきた「自然素材ブーム」。住宅への健康問題に対する関心が高まり、無垢材のフローリングや土を主原料とする壁材、化学物質の少ない塗料や保護材、防蟻材などのニーズが高まり、またその素材感や見た目の美しさなども人気を得て、再び一定のシェアを回復しました。
無垢材は建材としてさまざまな部分で使用されますが、フローリング材として床などによく使われます。
無垢材は天然木ならではの節がありますが、節が無い床材もあります。最近はあえて節ありを選ぶ人も多いようですが、好みが分かれる点でもあります。また、スギやヒノキなどの針葉樹は柔らかく、ナラやケヤキなどの広葉樹は固いなど、樹の種類で特徴が異なります。木本来の温もりを味わえるのは大きな魅力です。
また無垢材なら使い込んでいくほどに木独特の風合いが出てきて、月日が経つとあめ色になったりつやが出たりアンティーク家具のような重厚感が出てくるのも素敵です。
今は、2003年に改正された建築基準法により、シックハウス問題の原因とされた「ホルムアルデヒド」などの薬品を一定規制することとされ、ホルムアルデヒドの使用量を星マークで建材に表示したり、機械換気装置の義務付けをしたりといった対策が取られています。建材メーカーによる化学物質低減努力もあり、シックハウス問題は沈静化していますので、それぞれのメリット、デメリットを把握し、「適材適所」で考えていきたいですね。