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2022.05.09 | スタッフブログ

よく使われる住宅プランの秘密

実は、「*LDK」という住環境の形態は世界共通ではありません。日本固有の概念です。

日本中に普及する「nLDK型」住宅のルーツとは、第2次世界大戦の空襲により壊滅的に破壊された東京都心部の住宅復興のため考えられたRC造の公団住宅(集合住宅)により造られた公営住宅51C型(12坪)(1951年・図-1)が原型といわれています。

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住宅難の当時、40㎡以内の中で食事の場所と就寝の場所を分離する「食寝分離論」と、親と子の就寝空間の分離「寝室分離」をコンセプトにした試みは、新たな生活スタイルを「発明」したともいえます。
日本独自の狭いながらも家族の過ごす場所を豊かにしたい、家族が見えるところで家事をしたいといった希望が生んだ間取りですね。ちなみにこの時代は銭湯を利用するのが一般的な時代であったこともあり、このプランには浴室がありません。

現在、多くの住宅が採用する”おしゃれな対面キッチン”を特徴とするLDKプランの源流は何かといえば、おそらく約100年近く歴史を遡るあのバウハウス<1938年>による発明(実験)であると感じます。
それまでキッチンは、リビングからもダイニングからも身を退き、完全舞台裏のサービスヤードでした。

ハイサイドライトを持つ高天井のリビングルーム(アトリウム)を中心に台所(キッチン)を生活空間へ最初に連れ出したのは、初期バウハウス(グロピウスの前衛的実験住宅)ではないかといわれています。
海外で実験的に発明(※発見)されたおよそ100年前の前衛的でモダンな生活スタイルへの提言(プロトタイプ)が、いつのまにか現在の日本人の生活スタイルや文化に迎合されている、といったところでしょうか。

※当時は第2次世界大戦に向かっていたこともあり、寒い季節が長いドイツで当初予算よりもはるかに少ない予算で建築しなければならなかったため。

持ち家新築といった概念が乏しい時代なので、こういった間取りが当時の新しい文化(時代)への提言になったのかもしれません。

当時によく似た経済状況は、現在多くのビジネスの側面(サブスクリプション・シェアハウス等)として応用されつつあります。”住まい方”の新しい事例は多くはないですが、住まいの再定義として「コーポラティブハウス」等も建築されています。

プランの本質は、住む人たちが時代に合わせてどう生活すべきかを再構築する良い機会です。

『まずLDKありき』ではなく、どういった生活がしたいか、そして何を大切に日々生活したいかを考えることが重要だと思います。

Fuji

 

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