こだわりのある暮らし

2020.07.20 | スタッフブログ

インスピレーション？イノベーション？リノベーション？最近の和製英語はなかなか解釈に苦しみます。
なんだか言わされている感じがしてしまうのは、私だけでしょうか。
今回は『こだわりのある暮らし』をテーマに、お話をしたいと思います。

日々のあたりまえな生活は、我々の先祖が営々と代を重ねながら求め、獲得したものであり、多くの方はそれを無意識で当たり前の日常として過ごされているかと思います。

『こだわりのある暮らし』の言葉本来の感覚は、

「普段の生活に寄り添いながら普遍的に暮らすことができる家を追及する」ということになるかと思います。

「家を建てる」とは、自ずと身を委ねたくなる、ほどよく身を守られる要素（たとえばリビングの位置とか、寝室の位置にしたい居場所）から、充分な居住性を備えることを考えそして、日々安心して暮らせるシェルターとして整えることだと思います。

こういった『こだわりある暮らし』とは、好ましいと感じる所与の感覚として、人として豊かさの本質を望ましい姿として求め、思い描くことだと思います。

素材自体がもつ特性や使い勝手も大きな要素ですが、綺麗にというよりは、家を大切に使っていただく。

家をつくる仕事は作るまでで一区切りですが、そこからは住み手がもう一方の重要なパートを担っています。

住まいの雰囲気は、この適切なメンテナンスを経てこそ得られるものです。
『こだわりのある暮らし』とは、時を経るだけでは、成しえないことだと考えます。

時代の変遷や生活習慣の変化に適応するために、建築的な側面では、人としての豊かさの本質を積み上げる作業が、日頃のメンテナンスであり、リフォーム・リノベーションの役割だと思います。
Ｆｕｊｉ