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2022.01.31 | スタッフブログ

「コーポレートPPA」~これからの電力契約

ひと昔に流行した”アレ”ではありません。
コーポレートPPA(Corporate PPA)は電力購入契約(Power Purchase Agreement)の略で、企業や自治体などの法人が発電事業者から自然エネルギーの電力を長期に(通常10~25 年)購入する契約を指します。
日本では本格的なプラットフォームや具体的で継続的なサービス見通しのあるコーポレートPPA は殆ど始まっていませんが、建物の屋根や敷地内のスペースを利用した送電ロスの少ない「オンサイトPPA」(自家消費型太陽光発電設備など)と呼ぶ契約方式を採用する企業の事例があります。今後は太陽光発電や風力発電のコストが低下するのに伴って、新たなコーポレートPPA の事例が数多く出てくる見通しです。

出典:ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF) (https://about.bnef.com/japan/)

企業がコーポレートPPA を通じて自然エネルギーの発電設備の開発に投資すれば、化石燃料由来の電力を減らすことができて、温室効果ガスを削減する効果は大きいため、自然エネルギーの電力を一定の価格で長期に調達することで経済的なメリットも生まれると考えられます。

出典:環境省
「再エネスタート」はじめてみませんか 再エネ活用

日本では電気事業法によって、国に登録した小売電気事業者しか需要家に電力を販売できない制度になっています。
発電事業者が企業(需要家)とコーポレートPPA を結んで自然エネルギーの電力を供給することは認められず、小売電気事業者が仲介役になれば、米国や欧州と同様のコーポレートPPA を締結できる状況です。

2022 年度から、大規模な太陽光発電や風力発電はFIT(固定買取制度:Feed-In-Tariff)から※FIP(Feed-In-Premium)へ移行することが決まっています。

従来は発電事業者にとってFIT で電力を売却するほうが収入面で有利なため、コーポレートPPA を締結するメリットがありませんでした。FIP への移行に伴って太陽光発電と風力発電のコストが低下すると、発電事業者にとってもコーポレートPPA が選択肢になってくるため、小売電気事業者は従来と比べて安い価格で自然エネルギーの電力を調達できるようになり、コーポレートPPA を通じて電力と環境価値をセットで企業に提供しやすくなることが想定されます。

現在、”持続可能な再エネ比率実質100%”を売りにした電力契約が新しい電力契約の選択肢として注目されていますが、送電による電力ロス等を考えると個別(自家)消費型で再エネ比率100%で完結できる技術やシステムは、技術イノベーションによるところが大きいと思います。

※FIP制度…FIT制度のように固定価格で買い取るのではなく、再エネ発電事業者が卸市場などで売電したとき、その売電価格に対して一定のプレミアム(補助額)を上乗せすることで再エネ導入を促進します。

出典:資源エネルギー庁 再エネを日本の主力エネルギーに!「FIP制度」が2022年4月スタート

今の私たちが未来にできることは、気候危機のない継続的な地球環境を保全することにあります。
その一つとされる鍵がカーボンニュートラルとされ、再エネ電力切り替えの流れとなっています。
Fuji

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