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2021.11.22 | スタッフブログ

こころと体があたたかくなる住まいのポイント

陽だまりの恋しい季節となりました。みなさんは住まいの温熱環境(あたたかさ・涼しさ)に満足されていますか?
住まいの温熱環境(あたたかさ・涼しさなど)が優れていると、室内の中で夏涼しく、冬暖かく過ごすことができるのはもちろんですが、日常の暮らしの質が向上する可能性があります。

例えば冬、とても寒い屋外から、暖房がしっかり効いたあたたかい店舗などに入ると、「あったか~い」と最初は気持ちよく感じますね。夏の場合も、暑い炎天下から冷房がしっかり効いたコンビニに入ると、ヒンヤリしてとっても気持ちよいですよね。この例のような「刺激のある快適」とは、とても気持ちが良いものです。

でも、人の感覚は変化するものです。冬、あたたかい電車内にしばらくいると、汗ばんできて暑くなったり、夏の場合は、冷房で身体が冷えて寒くなってきたりします。このように「刺激のある快適」は、気持ちの良い状態であっても長続きせず、「心地良い状態」ではないのです。心地よさが長持ちするような“暑くも寒くもない状態”が理想的な快適な状態です。

この“暑くも寒くもない状態”について、人間の体の仕組みから説明しましょう。

人は、摂取した食物をエネルギーとして熱生産を行っています。これを代謝といいます。代謝によって発生した熱を体の表面から放出することで、深部体温(体内部の温度)を約37℃に保っています。寒い環境では、熱が必要以上に奪い取られるので、寒さを感じます。暑い環境では、熱が思うように抜けず、暑さを感じます。

したがって、〝暑くも寒くもない状態〞をつくりだすには、体から放出される熱と周辺環境のバランスを適正に整える必要があります。

熱バランスに関与する要素は、環境的なものと人体的なものに大別されます。

前者は、「温度」「湿度」「気流速」「表面温度」の4要素で、室内で”暑くも寒くもない状態“で過ごすためには、建物のこれらの数値を適正にすることが目標となります。
後者は、周辺環境に合わせて調整される衣服の量「着衣量( 服装)」、人体の運動の程度次第で変わる「代謝量」(活動量)です。
すべてが適正値であれば、夏も冬も快適に過ごせることとなるでしょう。住まいの温熱性能(断熱、気密、換気、日射取得・日射遮蔽、通風、温湿度調整)をしっかりと高めることがとても大切になります。

人が感じる自然な心地よさは、温熱環境の他にも明るさや窓から見える景色、インテリアやエクステリアによるもの、音によるもの、手触りや足触りによるもの、香りによるものであったりします。いわゆる先に述べた要素が溶け合い、五感(心)で感じる「雰囲気」を醸し出すこととなります。

こころと体があたたかくなる住まいの実現は、いかにしっかりと配慮されたものであるかで随分変わります。
これから家づくりを検討している方、これからリフォームを検討している方は、家を建てたあとに「暑さ・寒さ」で後悔することのないよう、基本的な知識を知っておくとよいでしょう。

Fuji

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